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打倒ミシン刺繍

自分は普段、刺繍をする際ほとんど下書きをしない。
下書きをしても結局、出来上がったものは下書きの通りにならない事が多いから。

なんというか、下書き通りに針を進めていくと、
完成したものがとても色褪せて見える。
無機質というか、マニュアル通りというか…とにかく
面白味のない“ただ”の刺繍になる
愛着のないものを作るために、手を動かして時間を費やしていっても仕方ない。
だから、下書きしなかった
刺繍も独学なので、教科書にあるようなキッチリした手順というものを、
教わった事がなかった。
本を読んで知ったり、ひたすら刺繍をして実践で覚えていったり、学んだり。
……なーんて格好つけてみたが、単に物ぐさなだけという話(笑)。

けれど、公の場で人に教えるとなると、そういう訳にもいかない
まず図案を用意せねばならない。
ステッチの種類や色番号も記述せねばならない。
自分以外の人間に正確に伝えるための、いわば設計図。
ラフなデッサンではなく、完成型の設計図。
音楽で言うと、譜面みたいなもの

自分の場合、
図案をデザイン図案を紙に写す 布に転写 それを刺繍…ではなく、
刺繍しながらデザインを完成させる…なので、図案を用意する場合、
布に刺繍 刺繍したものを紙にコピー 図案として清書…となる

これで今までと何が変わるかというと……図案が手元に残る
他の刺繍家の方達からすれば
『図案が最初に出来るんだから当り前だろ…』な事だが、
私にとっては、回転寿司でカッパ巻きを取って、
いざ口に入れてみたら中に500円玉が入ってて、
値段はカッパ巻きの値段でラッキーのような感じ…。分かるかなぁ。
あ、もしくは……何だろうな………いいや。やめよう(笑)。
とにかく、必要でやったものが思いがけず あとあと役立つ財産として手元に残る♪
と言いたかったの。(最初から、そう言えば良かったんだ

今までは、刺繍したものだけが(もしくはそれを撮った写真だけが)
唯一の作品資料だった私にとって、『図案が資料として手もとに残る』という事は
新鮮であり、棚ボタであり、発見になった

現在進行中の仕事で、200個の図案を制作中。
図案が先で、刺繍が後(あと)。
今までやらなかった“図案を生地に写す”作業がこの上なく手間で面倒だが、
プロになるという事は、“全てを資料としてキッチリ残す”作業が出てくるんだと実感。
“同じものは出来ません”なんつう事は許されない。
依頼されたら同じものを何個も何十個も制作せねばならない
くぅ…ミシン刺繍が憎たらしい…。
しかし、無機質なものにならぬよう、モチベーションを下げない努力も同時に要す。
締切日が刻一刻と迫ってくる…クオリティを下げたくないでも時間もない
漫画家のようだ(漫画描けないケド
アナログ人間の底ぢからを試される時が来てます、いま。まさに今。

さてと、電源代わりのココアでも供給しましょかね
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